NFCアンテナ設計・共振調整・解析&センサ搭載無線モジュール開発

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NFCタグ/カードの返信技術

 NFCタグ/カードの返信技術について説明します。

【返信時の等価回路】
NFCタグ/カードが返信するときの2つの状態の等価回路を次に示します。

<ロードスイッチ:OFF>
NFCTagUplink


<ロードスイッチ:ON>
NFCTagUplink



【動作説明】(NFCタグ/カードはすでに磁界とコマンド(信号)を受けて動作可能な状態から考えます)
1.NFCリーダライタのアンテナに給電し、無変調の磁界を放射させる。
2.NFCタグ/カードは、Tx_tagのデータパターンをロードスイッチに入力しOFF/ONする。
3.ロードスイッチをOFF/ONさせるとNFCタグ/カードのインピーダンスが変化し、
  電磁誘導によりNFCリーダライタのアンテナに電流の変化が現れる。
4.この電流変化を復調回路によって検出する。


【さらに簡略化した等価回路】
 上図を簡単にするためにr1,r2を省略し、 さらに並列LC接続部に対してそれぞれ直並列変換を行い最も簡単にした等価回路を次に示します。
NFCTagUplink

【回路方程式】
NFCTagUplink


この式より、 NFCタグ/カードのロードスイッチOFF/ONによるインピーダンスの変化が、 NFCリーダライタのアンテナに流れる電流の変化として現れることがわかります。


 このようにしてNFCタグ/カードは電池を搭載せず、またアンテナに電力を供給することもせずに返信することができています。


2019.6.16


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